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中国は諸問題改革を

第三百九十七回中日懇話会(中日新聞社主宰)が二十五日、名古屋市中区の名古屋観光ホテルで開かれ、東洋学園大教授の朱建栄氏が「胡錦濤体制の国家戦略−北京五輪と日中関係の今後」と題して講演した。
【聖火リレー】
パリでの聖火リレーの妨害は、多くの中国人が侮辱と受け止め、中国で反仏感情が高まった。だが、その後行われた各地の聖火リレーでは大きな衝突はない。日本の警察当局も威信をかけて厳しく臨むと考えられ、長野では大きな混乱は起きないだろう。
チベット騒乱の要因は三つ。チベット問題は国際的にPRしたい亡命政府の過激派グループ、北京五輪をかく乱したい欧米の一部の過激な人権団体、漢民族に対し不満をもつ僧侶やチベット住民だ。
中国は、五十六の民族をもつ多民族国家。今後は各民族の自治を尊重しつつ共存を図る以外に道はない。チベット問題への対応は、中国国内でも今後議論が重ねられ、数年のうちに軌道修正があるだろう。
【今後の日中関係】
急速な経済発展で、中国はさまざまな問題を抱えている。主な重点課題は、環境問題、格差問題、社会保障システムの構築だ。先進国のような民主化を実現するには、これらの課題を解決する社会構造の改革が必要。いずれも戦後日本が経験し乗り越えた問題で、中国は、日本の成功の教訓を学びたいと思っている。
日中関係は、きわめて重要な転換点にきている。胡錦濤国家主席の来日が予定されているが、目の前にあるギョーザ問題、チベット問題、歴史問題などとともに、最も大事なのが、心理的な問題だ。中国の発展は予想以上に進み、日中史上初めて対等な関係になったといえるが、双方とも心の準備ができていない。アジアでナンバーワンだった日本では台頭する中国を素直に受け入れられないという意見も一部にある。一方、中国ではまだ被害者意識を脱皮できず、大国としての責任感があまりない。
日中の将来を考えたとき、アジアで責任のある大人同士として互いに心理的な動揺を乗り越えることが重要だろう。
2008年4月26日(金)第397回中日懇話会(中日新聞)このHP管理者は中日懇話会の会員

 |Posted 2008.4.28|