話の広場
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一期一会(感謝の念) 20年前の講演より (元三洋電機株式会社 相談役 後藤清一氏)

禅の言葉の中に「一期一会」と言う言葉があります。私は若いときから、人と人との出会いを大切してきたい、という念願を絶えず持ち続けてきました。人の出会いには目と目とそっと見る静かな出会いもあれば、火花を散らすような出会いもあります。また、人と人と対話をすれば聞き放しになり、言い放題なるわけでもあります。
私はそうではなく、人と人との出会いから何かしら勉強していきたい。きょう、縁あって皆ささま方にお話をする機械を得ましたことも、私の生涯に一度しかない出会いではなかろうか。ならば、私は私なりに懸命に全力投球でお話を申し上げたい!こういうわけであります。
三洋電機は戦後まもない昭和22年に、僅か10名足らずで発足した会社であります。それが38年も経ちまして、今日のような姿になった陰には、歴代の社長以下従業員の懸命な努力があったことは確かであります。しかしながた私は、努力したから企業が成功し、人間が成長するという考え方はまだ甘いと思います。
企業の繁栄は「這えばたて、立てば歩め」の親心で育ててもらっているお取引先、お客様、あるいは一般需要家の皆様の暖かいご支援の賜物であると思います。ならば、これらの世間様に対して、絶えず合掌してお礼を申し上げる、この謙虚さが大切ではないだろうか。そうした感謝の積み重ねが企業を改善する力を生み、また無限の発展の可能性を生むのだと思います。          1889年2月10日発行・PHP誌より

 |Posted 2006.9.4|